断捨離を身につけムダを減らそう

エコ活動が注目されている日本では、断捨離をすることで節約に繋がるといった声もあります。これは本当なのでしょうか。

断捨離はただ物を処分するだけでなく「自分にとって必要物な以外は断つ」「不要な物を捨てる」「物に執着しない心を身につける」といった、漢字一つひとつに意味が込められています。

そもそもエコとは、2つの意味をもちます。1つは環境への配慮を意味するエコロジー(ecology)、もう1つは経済を意味するエコノミー(economy)です。

2つのエコは密接に関係しているといわれ、ここでは、経済的なエコを交えて、なぜ断捨離がエコに繋がるのかを確認していきましょう。

断捨離がエコに繋がる理由

ここでは断捨離がエコに繋がる理由を説明します。

時間のムダを減らせる

断捨離すると必要な物だけ残せるようになります。次の掃除はたくさんの物を片づける必要もないため、そのぶん時間を短縮できます。それだけでなく、物の位置が固定されているのもポイントです。

生活で物を探すという、ムダな時間がなくなります。片づける時間の短縮や物を探す時間が効率化できます。しかし、「探す手間」は実感がわかない人もいるかもしれません。仕事での整理整頓をイメージすると理解しやすいかもしれません。デスク周りの整理が作業率のアップに繋がるのと同じ理由で、断捨離すると生活のムダが減るのです。

お金の管理がしやすい

物を整理することで部屋内の物の位置がわかりやすくなります。また、物を取り入れる際の管理も可能です。

どこに物が置かれているかはもちろん、ティッシュペーパーや食器類などをストックしていることもあります。十分もっていても、新しく購入することは珍しくありません。断捨離によって物の整理および物の管理ができるようになるとストック量を減らしたり、ムダに物を購入したりしないよう管理できます。

購入する物のなかに使っていない物があれば出費の数を減らしたり、不足した物の必要ぶんを正確に把握できたりします。また、今すぐ使いたい道具があった場合、部屋が散らかった状態ではみつけにくいですよね。「探す手間をかけるより買ったほうがいい」と、目的の道具をスーパーやコンビニで購入するでしょう。購入後、必要だった物がみつかったというケースは少なくありません。

物と一緒にどれだけお金も管理しやすくなるため、ムダに物やお金を消費せずにすみます。断捨離がエコに繋がる理由といえます。

断捨離のポイント

断捨離は自分に必要な物かを判断する重要な作業です。また、継続して行なうことも大切です。ここでは断捨離をムリなく実践できる3つのポイントをご紹介します。

使う・使わないを決める

断捨離では、必要な物・不必要な物を判断しなければなりません。しかし、それが難しいと感じる人は多いはずです。なぜ物が捨てられないのかを改めて見直してみましょう。

たとえば、はじめての旅行でゲットしたアイテムや、思い入れのある文房具などを残していませんか。捨てられないという気持ちが強く、大量のレシートを保管している場合もあるでしょう。捨てられないのは、物に思い入れがあるためです。

「思い入れのある物を捨てる」=「罪悪感がある」と感じていると物を手放すことは難しくなります。しかし、必ずしも物を捨てることが悪いことにはなりません。むしろ今後の生活を快適にするための方法です。一時的なためらいを感じるかもしれませんが、思い切って手放す勇気をもちましょう。

処分方法を決める

使わない物のなかには、処分方法に迷うアイテムもあります。その場合フリマアプリやリサイクルショップなど、処分方法を決めておきましょう。処分する道がわかっていると、分別もしやすくなり、断捨離がスムーズになります。

保留にした物は期限を判断する

処分してよいか、今後も使うのかハッキリとしない場合は、一旦保留にしましょう。段ボール箱や、保管場所を決めて、そこにまとめ置きします。この時大切なのが、一定の期間だけ保管することです。

その間に、使うか使わないかを判断します。期間が過ぎても判断できない、使っていない場合は処分する方向性をもちましょう。物に対する価値意識も高まり、スムーズに処分できるはずです。

断捨離の注意点

断捨離の注意するポイントがあります。

一気にやろうとしない

「休日中に不要な物すべてを断捨離するぞ!」と思う人は少し勢いを抑えましょう。言葉通りにすべての物を断捨離できればよいのですが、うまくいかないこともしばしばあります。

また、断捨離後の達成感が強いため、次回の断捨離まで時間を空けてしまうでしょう。基本は一定のペースで断捨離を行なうのがよいため、ハードルを高くもつ必要はありません。

うっかり必要な物まで処分する

勢いあまると、必要なアイテムまで処分してしまいます。

使わない箱をみつけた場合、使っていない箱ならと処分した結果、なかには家族・親友の大切な物が入っていた…ということも。勢いに任せて断捨離をすすめるのではなく、一つひとつの物と向き合い、それが自分にとって大切か生活に不可欠な物かを判断しながら作業をすすめましょう。

軽はずみに断捨離をすすめてしまうと、必要な物まで処分しかねません。

衝動買いをしてしまう

部屋を綺麗にしたからと、気を抜いてしまうと衝動買いをするリスクもあります。

さらに、部屋のなかが片付いているため「そのうちまた片づけよう」と考えてしまいます。ですが、「そのうち」が一体いつになるかわかりません。一気に物を増やさないためにも断捨離前よりも、断捨離後は特に注意が必要です。

主な処分方法

物を処分する場合、大きく3つに分けられます。リユース、買取業者、フリマアプリやネットオークションの利用などです。これら処分方法の特徴を理解すると共に、適切な処分方法を選びましょう。

リユース

1回使った物の原型をとどめたまま、もう一度使うことをリユースといいます。リサイクルと混同する人もいるかと思いますが、リサイクルは不用品を元の素材まで一度分解。得られた資源をもう一度使うことを指します。

リユースの具体例は家電製品が壊れたら修理してもう一度使えるようにする、ガラスコップを花瓶として使う、不用品を譲るなどです。リサイクルよりも、新しい使い道として活用しやすいため、不用品のなかでリユースできるか検討してみてください。

買取業者

ブランド品はリユースしづらい製品といえます。高価な物ですので人に譲るのは気が引けます。かといって修理するほど使う気持ちはないなど、処分しづらい物です。この場合は買取業者の利用がおすすめです。ブランド品を専門に買取る業者もおり、豊富な知識からブランド品を査定してくれます。予想以上の値段がつく可能性も十分あり得ます。

ネットオークション・フリマアプリ

ネットオークションやフリマアプリは、個人間でやり取りします。手軽に出品できることから、使わない物を処分する際に利用する人が増えています。しかし、出品時はこちらの対応次第で取引が中止されたり、ユーザーから心ないコメントをもらうことも。

こうしたネットサービスを利用する際は、相手に伝わるよう一層丁寧な対応が求められます。

買取業者に依頼する場合は買取率を知る

買取率とは、買取るアイテムがどれくらいかを示した割合のことです。定価10万円で購入したブランド品を8万円で買取した場合は、8割の買取率です。買取率は同じ商品でも、

  • 国内正規店
  • 正規のアウトレット店
  • 平行輸入(海外から輸入した物)

のどこで購入したかによって金額が変化します。

買取業者は専門店か小売り店かで査定額が異なるため、複数の買取を依頼したのち、それぞれの買取率を比較してみてください。そのなかで、1番大きい割合を示す買取業者に買取ってもらうのが賢明です。買取率を知ることで、損はしませんのでぜひ押さえておきましょう。

外国はエコ生活が当たり前

日本では断捨離ブームと共にエコ活動が推進されています。まだまだ少数ですが、ミニマリストという必要最低限の物のみで生活する人たちもいます。
その一方で、海外ではエコ生活が当たり前になっています。

フランスでは2016年からプラスチック製袋を全面的に禁止。日本より一足先にエコ活動が行なわれています。たくさんの物をいれても耐えられるよう丈夫に作られたエコバッグや、保冷用エコバッグ、外出時に持ち運びやすい、折りたたみ可能なエコバッグなどさまざまです。