自然界から得られるエネルギーとは

再生可能エネルギーとは

近ごろ、「再生可能エネルギー」という言葉がよく聞かれるようになりました。
再生可能エネルギーと言うと、まず頭に思い浮かぶのは太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーです。
ひとたび設置すれば、継続的にエネルギー源として利用することができるのが再生可能エネルギーで、繰り返し使用できることが条件となっています。

自然環境にも優しいことから、再生可能エネルギーを利用する国が増えてきています。
日本は太陽光発電導入量が世界的に見ても多く、中国、アメリカに続いて世界第3位を誇っています。
日本では1970年頃から太陽光発電の導入が始まり、1980年にはソーラーシステム普及促進融資制度がスタートしてソーラーシステムを家庭に設置する過程が多くなりました。

1980年から1996年までの間に、この制度を通じて約27万件の融資が行われました。
さらに、2009年11月に余剰電力買取制度が始まってから導入量は一段と増えました。
その後、2012年には固定価格買取(FIT)制度が導入されて現在に至っています。

再生可能エネルギーの種類

再生可能エネルギーの中でも、固定価格買取制度の対象となっているのは太陽光発電と風力発電、水力発電、地熱発電、そしてバイオマス発電の5種類です。
太陽光発電に関しては、日本は2007年まで世界的に見てもトップの座にありました。
最近は中国や台湾などのメーカーに押され気味で、世界的なシェアも2007年の24%から比較すると、2012年にはわずか6%になってしまっています。

太陽光発電は気象条件に大きく左右され、晴れの日が少ないと出力が落ち込んでしまう点がデメリットです。
ただし、太陽光発電システムの価格は以前と比較するとかなり下がっていますので、一般家庭でも導入しやすいと言えるでしょう。
風力発電は風が強い地域では非常に効果を発する再生可能エネルギーで、国内では北海道や東北、九州地方などに数多く設置されています。

自然の力に頼る要素の大きい太陽光発電や風力発電と比較すると、比較的安定した電力を供給できるのが水力発電です。
水の落差を利用して電力を得る水力発電は、水資源が豊富な日本では明治時代から導入されており、2019年度の時点では全体の供給量の7.7%を水力発電で賄っています。
出力の大きい水力発電所としては、「おくたたらぎ奥多々良木」「おくきよつ奥清津・第二」「おくみの奥美濃」などが有名です。

再生可能エネルギーの今後

日本は現在、発電の多くを輸入した石炭や天然ガスに頼っています。
このため、世界情勢が不安定になると電気代が高騰してしまうという状況が起きています。
今後は再生可能エネルギーの割合を増やすということですので、安定した電力の供給を期待しましょう。